客「天抜きで」蕎麦屋「はい」、客「熱盛で」蕎麦屋「はい」、客「直実で」蕎麦屋「草」
1869(明治2)年創業の老舗そば店「神田錦町更科」(千代田区神田錦町)のツイッターアカウント(@kandasarashina)が投稿したのは、そば店で通じる、ある隠語。その意味を知ったユーザーたちから、感嘆の声が上がっています。
「蕎麦(そば)屋の隠語で『直実にしてくれ』というのもあります。
通のお客様が蕎麦をあつもりにして食べるとき、源平の戦いで平敦盛を討った熊谷直実に例えそう呼びます」
直実は、ナオミではなく「なおざね」と読みます。熊谷直実とは平安末期から鎌倉時代初期に生きた武将。1184(寿永3)年、一ノ谷の戦いで平敦盛を討ち取った人物です。
神田錦町更科さんは同じツイートの中で、
「もう『直実』を知ってるお客様も少なくなりました」
とも触れ、フォロワーからも「こういう文化なくならないで欲しいな」という声が上がっていました。
同店は、江戸三大老舗そば屋の麻布永坂 総本家 更科堀井の唯一の分店。初代・堀井丈太郎が神田錦町の地に分店を開業し、2021年9月現在、4代目の堀井市朗さん、5代目の堀井雄太朗さんが継いでいます。
「戦前くらいまでは、隠語が普通に使われていたと聞いています。東京生まれの江戸っ子で、蕎麦(そば)通の方が使っていたそうですね」
「お客さまが注文するときに使う隠語としては、ほかにも『さくら』なら蕎麦の量を少なめに、『きん』は蕎麦の量を多めに。『岡にあがる』は天ぷらを別盛りにするという意味です。いろいろありました」
一方で、チェーンのそば店や立ち食いなどの業態が台頭し、古いお店が姿を消していくとともに、隠語を伝える人やお店も少なくなっていったといいます。
https://news.yahoo.co.jp/articles/45716569f51b2a65857187ff4bbef6e4724aec80
それじゃ「粋」じゃない
Source: メシニュース
客「天抜きで」蕎麦屋「はい」、客「熱盛で」蕎麦屋「はい」、客「直実で」蕎麦屋「草」