リンガーハット苦境で、まさかの「クエ鍋」に再起をかける
もともとは長崎県内のとんかつ屋だったが、1974年にちゃんぽんのチェーン展開を開始し、以後、長崎を代表するグルメの長崎ちゃんぽんを全国区の食べ物に広げたのがリンガーハットだ。だがコロナ禍の外食にあって当然、リンガーハットも苦戦。同社所属の体操・内村航平との所属契約をも昨年いっぱいで終了させた。
「内村航平は同じ長崎県出身という縁で、2016年11月にプロに転向した後の17年3月に両者は所属契約を結びました。お菓子が大好きな偏食として知られる内村ですが、郷土の味である長崎ちゃんぽんは子供の頃から大好きで、唯一の野菜摂取手段だったとか。そんなエピソードを持つ内村ですから、リンガーハットとしても宣伝大使として絶好の存在だったはず。その所属契約を打ち切らざるを得なかったのはリンガーハットとしてもさぞかし苦渋の決断だったと思います」(経済ジャーナリスト)
経費は節減できる所はなるべく節減しないと生き残れないのが現在の外食を巡る現状だが、そんな企業努力をよそに、コロナ感染状況は未だ収束の色を見せていない。だから新たな選択を迫られているのだが、そのリンガーハット、今度はなんとあの高級魚の代名詞でもある「クエ」の鍋の提供を始めたのだとか。
同社の米濵和英会長はメディアの取材に答え、「まず生き残ること。会社がそのためにどうするか」と悲痛な胸の内を語っている。やれることは何でもやるという強い意志でもある。そこで出てきたのがクエというのは、何とも違和感が拭えないのだが。
「ただそこは計算あってのことでしょう。クエは暖かい海を好むので長崎県は代表的な産地の1つです。そして全国的に高級食材は卸先を失って値下げ提供されていますが、それはクエも事情は同じで提供しやすい環境にあるわけです。そうして生産者は卸先を確保でき、消費者は手軽にクエを楽しめるので一挙両得にもなります。また、長崎ちゃんぽんという郷土の強みで伸びた同社ですから、その強みを軸にビジネスを展開していくというのは1つの経営判断としてアリだと思います」(前出・ジャーナリスト)
ならば、一般庶民としては鍋を食ってみたいところだが、残念ながら今回は長崎県内限定での話。是非ともクエ鍋が成功してこちらも全国展開して欲しいものだ。
(猫間滋)
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Source: メシニュース
リンガーハット苦境で、まさかの「クエ鍋」に再起をかける