【自粛生活】外出自粛中のラーメン通たちを救う存在…?「宅麺」とは何者か
お店の味が自宅で楽しめたら――そんな希望を叶えてくれるのが、グルメイノベーション(株)が運営する、「宅麺.com」(以下、宅麺と表記)。ラーメン店から冷凍便で直接ラーメンが送られてくる宅配サービスだ。
このようなサービスが認知されるようになって、たかだか10年ほどしか経っていない。しかし、それまでは斯様なニーズがなかったわけではない。過去には様々の商品が試行錯誤され、それは今なお続いている。
では、どうして宅麺といったサービスだけが、ことラーメンにおいては広まったのだろうか?
自宅で食べられるラーメンといって、真っ先に思い出すのがカップ麺や袋麺といったインスタントラーメンだろう。コンビニやスーパーに行けば、“名店の味”などと称して、お店の味を掲げた商品が棚の多くを占めている。
また、有名ラーメンチェーンでは、店頭でテイクアウト用に即席麺を販売しているケースも多い。
しかし、そうしたものを食べて「お店と同じ味だ」と思えることはまずない。良くて「結構寄せてるね」とか「よく出来てる」といった、企業努力を讃える言葉が出てくる程度だ。
そこには、即席麺が絶対的にお店で作った味に勝てないという大前提があるから、食べる側は推し量って味を判断している。
そうした大前提がなぜ植え付けられているのか。それは過去、お店の味を謳ったカップ麺などを幾度となく食べて、全くお店と同じ味なんてあり得ないことを学習しているからだ。
と同時に、単純にお店で一杯600~800円するラーメンが200円そこそこで食べられたら、お店は商売上がったりだということも分かっている。
なぜ「宅麺」が急成長を遂げたのか
即席麺において革新的とされたのが、2011年の「マルちゃん正麺」の登場だ。少なくとも、麺に関してはお店に近いものがインスタントでも味わえるようになったとは言えなくない。
しかし、問題はスープ。粉末をお湯で割るという方式は基本的に変わらず、お店で豚骨などを煮込むことで生まれる濃度やコクは、どうしても再現できていない。
お金をかければお店そっくりなスープにすることは今の技術では可能だとよく耳にするが、現実的にお店とて、セントラルキッチンから運ばれたスープは、今ではだいぶクオリティが上がっているとはいえ、
特に濃縮したスープを稀釈する場合は、まだまだと言わざるを得ない。
天下一品」や久留米の「大龍ラーメン」など、
店で使っているものと同等のスープを容器に詰める一部ケースを除いて、家で食べるラーメンというものに、お店と同じ味を求めるのは諦めざるを得ないというのが、これまでの状況だった。
そして登場したのが宅麺だが、サービス自体としては、その天下一品のような、お店のスープを容器に詰めたお土産ラーメンを宅配で行うだけのことなので、それ自身に目新しさはない。
ではなぜ、会員数は約10万人を誇り、2018年3月期の売上高は前期比12.7%増の1億9,454万円にまで成長したのだろうか。そこには、ある有名店の存在なくしてはなしえなかった背景がある。
お取り寄せブームを生んだ六厘舎
2005年、大崎にオープンした「六厘舎」のつけ麺は、ラーメンマニアの間で話題となり、そこから人気を爆発的に集め、終日大行列ができる有名店となった。
創業店の場所が住宅街だったことで、近隣住民からのクレームが重なり、営業を続けることが困難となってしまった。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200418-00071893-gendaibiz-bus_all
4/18(土) 9:01配信
Source: メシニュース
【自粛生活】外出自粛中のラーメン通たちを救う存在…?「宅麺」とは何者か