ラーメン一蘭が「超強気の値段」でも行列を絶やさないワケ ラーメン一杯890~980円
なぜ一蘭は、日本を代表する豚骨ラーメンになったのか。どうして世界的に受け入れられるようになったのだろうか。
すっかり定着した味集中システム
まず、現状を知るべく、一蘭の店舗に行ってみることに。私事で恐縮だが、一蘭は20年弱ぶり。ファーストコンタクトは博多の天神店(現在は休業中)で、その後、上野にあるアトレ上野山下口店で食べて以来となる。
一人ひとり席が仕切られた「味集中カウンター」(筆者撮影)
向かったのは中野店。地下へ下ると、券売機だけポツンと佇んでいる。ここで食券を買い、さらに奥へと通路が伸びており、角を曲がったところで、一人ひとり席が仕切られた、お馴染み「味集中カウンター」がお出迎え。
席には味の好みを記入する「オーダー用紙」がセッティングされていて、麺の硬さや赤い秘伝のタレの有無などを記入する。なにをどう選んでいいか分からない時は、あらかじめ点線で囲まれたところを丸で囲めば、店側が勧める味になるという。
卓上のボタンを押すと、店員がオーダー用紙を回収し、出来上がりを待つ。お冷は回転寿司のお茶のように、グラスを押すと水が出る給水器が各席に付いている。追加のオーダー用紙も完備されていて、席を立つことなく用が済むようになっている。
ラーメンが出来上がり、店員が丼を置くと、深々と頭を垂れ、すだれがシャーッと閉まる。こうすることで、厨房側への視界も遮られ、まさしく味に集中するしかなくなるわけだ。
博多ラーメンの枠を超えた一杯
さて、久々の一杯はというと、九州の豚骨ラーメンというイメージからは離れた、クセのない、サラッとした味わいだった。注文シートで「こってり」と指定したので、表面に油の層が若干出来ていたが、コクはこの油から感じられるくらいで、スープ自体は実にさっぱりとしている。
味としては、博多ラーメンという枠を超えて、世界の「日式豚骨ラーメン」になった、という印象を受けた。と聞くと、「豚骨ラーメンと博多ラーメンのナニがどう違うの?」と思われる方もいるかもしれない。
「オーダー用紙」では味の濃さやこってり度、チャーシューやねぎの有無などが選べる(Photo by GettyImages)
Source: おいしいお
ラーメン一蘭が「超強気の値段」でも行列を絶やさないワケ ラーメン一杯890~980円