【昆虫食】コオロギ「全部入り」ラーメン(しょうゆ、麺、だしにも)
経営するのは、学生時代から昆虫食の普及活動に取り組んできた篠原祐太さん(25)。
運営会社も設立し「実はおいしくて栄養価が高い、虫の食材としての魅力を知ってもらい、可能性を広げたい」と意気込んでいる。【錦織祐一】
目玉は、15年9月に発表したコオロギラーメン。新宿を中心にラーメン店を展開する「凪(なぎ)」と共同開発し、1杯ごとにコオロギ100匹を使ってだしを取る。
タレはコオロギに米こうじを合わせて発酵・熟成させた「コオロギしょうゆ」、油や麺にも乾燥コオロギを使う。
コオロギは徳島大(徳島市)発のベンチャーなどが養殖、穀物を餌に育て、香ばしく甘い。
コオロギのうまみを凝縮した1杯だ。
ディナーにはコース料理を用意。昆虫料理に加え、駆除されている特定外来生物や、食肉でも通常は廃棄される部位を活用する。
店名は「アント」(アリ)と「シカダ」(セミ)の組み合わせ。「生き物の美しさを認め合える社会であってほしい。虫も外来生物も、命。
食材としてフラットに向き合う」との理念を込めた。
篠原さんは東京都八王子市の高尾山のふもとで生まれ育ち、物心がついた時から虫を捕まえて食べる楽しさに魅了された。
「同じ種でも一匹一匹味が違い、同じ虫はいない。毎回が発見の連続で、自然との一体感、命のつながりを感じた」という。だが、「気持ち悪がられるんじゃないか」と、友人や両親にも内緒にしていた。
慶応大1年だった13年5月、国連食糧農業機関(FAO)が、人口増加や地球温暖化対策に「昆虫食」を推奨する報告書を出したのが活動の始まりとなった。
昆虫はたんぱく質やビタミン、食物繊維など栄養価が高く、牛や豚などに比べ飼育効率が良く環境に優しい、と指摘されていた。
翌14年1月、フェイスブック上で昆虫食を告白した。周囲の反応は厳しく、「気持ち悪い」と離れた友人もいた。
一方で「興味がある」「教えてほしい」という知人もいて、「うれしかった。広めないと」と力をもらった。
以降、昆虫を採取して調理するワークショップを開催。SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で積極的に呼び掛けた結果、関心を示す飲食店が徐々に現れた
。仲間も調理師、醸造家、農家、ライターと加わり、昨年11月には運営会社を設立した。
今は、限定販売やケータリングなども展開するためのメニューの研究を重ねている。
開店資金をクラウドファンディング(https://camp-fire.jp/projects/view/193900)で8日まで募っている。
寄付の特典に店の食事券のほか、コオロギしょうゆやコオロギドレッシング、来春開催する野趣あふれるバーベキューへの参加権などを贈る。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200107-00000010-mai-env
1/7(火) 11:01配信
Source: メシニュース
【昆虫食】コオロギ「全部入り」ラーメン(しょうゆ、麺、だしにも)