なぜ富士そばのBGMは24時間ずっと演歌なのか
■東京は立ち食いそば屋であふれかえっている
一般に、西日本はうどん文化圏、東日本はそば文化圏と言われています。人生のほとんどを西日本で過ごしている私にとって、そばはずっと縁遠い食べ物でした。それこそ大晦日(おおみそか)にだけ食べる特別な食べ物という認識です。しかしその後ちょくちょく東京で仕事をするようになってから、私はそばにハマりました。特に、昼でもない夜でもない中途半端な時間帯に老舗のそば屋ならではのそば味噌(みそ)や天抜きといったつまみ、いわゆる「そば前」をつつきながらゆっくり酒を飲む、なんてのはなかなか贅沢(ぜいたく)な楽しみです。 もちろん最後にはもりそばをたぐって、そば湯で締めます。正直、最初は形から入りましたが、なんだか自分がいっぱしの大人になったようないい気分でした。
こういうのはいわば「そばの名店」での楽しみ方です。東京では神田などの古い町を中心にこういう店がいくつもありますが、もっと気軽なそば屋はそれよりはるかにたくさんあります。そば文化の厚みといいますか、東京はどこでもとにかくやたらめったらそば屋がある印象です。東京の人はどんだけそばが好きなんだろうと最初は驚きました。
ちょっとした繁華街がある駅前なら、付近には必ず立ち食いを中心にそば屋が数軒はあります。なかでも一番よく目につくのが「富士そば」です。
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■「かけそば310円から」という薄利多売な商売
富士そばは東京都内に100店舗以上。ただしそれ以外は埼玉、神奈川、千葉に計20店舗程度です。東京では知らない人はいない一大チェーン店ですが、首都圏以外の人は知らないのではないでしょうか。
これだけ東京に集中しているというのは、一つには東京にはそもそもそば好きが多いというのもあるでしょうし、もう一つには、かけそば310円からなんていう薄利多売な商売なので、ある程度人口が集中してお客さんが回転し続ける立地でないと商売として難しいというのもあるでしょう。
実際に富士そばは、朝から夜中まで常にお客さんが入れ替わり立ち替わり入っています。朝からラーメンを食べる人はまずいないでしょうが、富士そばは朝から主にビジネスマンでいっぱいです。ランチ時にも行列ができます。夜は酒類やつまみを安く提供しており、ちょい飲み客を多く見かけます。
私が利用するのはもっぱら、午後や夜中の中途半端な時間ですが、そのときもやっぱりコンスタントにお客さんが入っています。しっかり食事にもなるけど軽く済ませるにもぴったり、というのはそばならではの強みかもしれません。
■唐突な「カレーかつ丼」にお客は驚く
東京の街角では特に富士そばが目立つ、と言いましたが、実は「ゆで太郎」という同じく立ちそばのチェーンが数の上では拮抗していますし、「小諸そば」という少し上品な感じのチェーンもあります。
ただその2店が、何というか、「街角にひっそりと佇んでいる」という風情なのに対し、富士そばはもっとギラギラと、道行く人に向かっていつも手招きをしているような印象があります。
それほど空腹でなくても「ちょっと寄ってくか」と思わせるパワーを感じるのです。目立つ看板やポスター、食品サンプルなどが効果的に配置され賑(にぎ)やかで入りやすい店頭。ただ、富士そばのパワーの源は単にそういうデザイン戦略的なことだけではないとも思っています。富士そばは、いろんなところがちょっと変なのです。もちろん主要な商品はそばであり、一応うどんも選べて、かき揚げやコロッケなど揚げ物中心に定番のトッピングもあるオーソドックスな品揃(しなぞろ)えですが、そこには唐突に「カレーかつ丼」なんてものがあります。 カレー丼でもカツカレーでもありません。これは、カレーライスの上に、甘辛いつゆで煮て卵でとじたカツ丼の具がのっているというものです。初めて見たときは正直ギョッとしました。ありそうでない、というより普通は誰もやらない珍メニューです。
しかしこれ、普通なら素直にカツカレーを出すであろうところ、富士そばのオペレーションでは揚げたてのカツは提供できない、ならばさっと煮たカツをのせたほうがお客さんは嬉(うれ)しいはずだ、という思いから生まれたと聞きます。斜め上のサービス精神、独特です。
12/9(月) 11:15配信 続きは↓で
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191209-00031238-president-bus_all
女の入る店じゃねえみたいな感じが
環七だな
お前俺ともご近所さんだわ…
開店当初は「マンピーのGスポット」ばっかりで洗脳されそうになったわ。
Source: メシニュース
なぜ富士そばのBGMは24時間ずっと演歌なのか