バニラ価格高騰、銀より高く1キロあたり約600ドル アイスクリーム業界に打撃
バニラの価格が2年連続で急騰しており、英アイスクリーム業界は青ざめている。
1キロあたり約600ドル(約6万6000円)とあって、今やバニラは銀より高い。
英北西部チェシャー・ナントウィッチ近郊にあるスナグベリーズ・アイスクリームは、3人姉妹が経営する。忙しいときには週5トン分のアイスクリームを家族の農場で作り出す。
40種類のフレーバーのうち、約3割がなんらかの形でバニラ・エキストラクトを使用するが、バニラの仕入先に払う金額は以前の30倍に跳ね上がった。
「本当に値上がりしているので、去年は1年分を先物買いすることにした」と、アイスクリーム作りの経営面を担当するクレオ・サドラーさんは話す。
「経費を吸収できるか、その時点で判断しなくてはならなかった。最終的にはうまくいったものの」。
先物買いをしたおかげで、サドラーさんたち姉妹は今年の夏の分のバニラは確保済みだ。アイスクリームの値段も据え置きにできる。
しかし、材料費の情報を理由にバニラを提供しなくなったアイスクリーム業者もいる。
ロンドンの手作りアイスクリーム店「ルビー・バイオレット」を7年前に立ち上げたジュリー・フィッシャーさんは、「当分の間は」バニラ味のアイスは出せないとBBCに話した。
仕入れに何千ポンドもかかるからだという。
高価なバニラ・エキストラクトを使うかどうか検討中の業者は、ほかにもいるという。
スナグベリーズはイングランド北西部一帯で商品展開するほか、ナントウィッチ近郊の農場でも店舗を経営している。
田園めぐりを楽しむ家族連れに人気の場所だ。
クレオさん、キティさん、ハナさんの3人姉妹は、良質の天然素材を使った手作りアイスクリームが自慢だ。
そのため、人工的な合成品で代用することは考えていない。
「将来については、落ち着いてじっくり計算して、今後どうなるのかを検討しなくてはならない」とクレオさんは言う。
なぜ価格が急騰
世界のバニラの75%以上は、アフリカ大陸南東沖にあるマダガスカル島で栽培されている。
農産物取引の情報サービス「IEG Vu」のアナリスト、ジュリアン・ゲイル氏は、「価格高騰の主な理由は、昨年3月にマダガスカルを襲ったサイクロンだ。
農園の多くが被害を受けた。そろそろ価格も落ち着くと期待されたが、需要が非常に高いため、価格が高止まりしている」と話す。
香料としてのバニラは、バニラの花から抽出される。
バニラの花は寿命が短く繊細なため、香料としてはサフランに次いで世界で2番目に貴重で高価だ。
「他の主な生産地はパプアニューギニア、インド、ウガンダ」だとゲイル氏は説明する。
「世界中に出荷されるが、大規模なアイスクリーム業界を抱える米国にたくさん輸出される」。
アイスクリームのほか、甘い食べ物やアルコール、香水や化粧品など、様々なものにバニラ香料は使われる。
天然バニラ・エキストラクトは濃厚な茶色い液体だ。
食品加工業者はほかに、アイスクリームでも見かける小さい黒い粉末のバニラ・パウダーも使うが、この価格も3倍に急騰している。
代用品として使われる人工化合物は、油や針葉樹パルプの廃液などから抽出する。
天然バニラの価格高騰を抑えるため、今後は代用品の利用がさらに広まるものとみられる。
引用元: ・【バーニラバニラ】バニラ価格高騰、銀より高く アイスクリーム業界に打撃
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Source: 2ch飯ちゃんねる
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